
出雲國まこも しめ縄


しめ縄の起源
古事記に「天岩戸神話」があります。天の岩戸に天照大御神がお隠れになり闇夜となってしまい困った八百万の神々が相談した結果、舞を舞うことになります。どうしたことかと心配して岩戸からお出になったときに、再び闇夜にならないように岩戸にしめ縄を張ったとあり、これが起源と言われています。
このことから、しめ縄は結界(「聖と俗」、「浄、不浄」)の境目を示すとされています。
しめ縄は、その空間に神が宿り、魔を入れず、福を呼び込みます。

しめ縄の素材 稲わら・精麻・真菰
(稲わら)
しめ縄の多くは「稲わら」、「精麻」、「真菰」から作られます。日本には縄文時代後期に大陸から稲作が伝わり、米を主食とするようになったことから大量に発生する稲わらをしめ縄や縄として活用してきました。
(精麻)
麻の歴史も稲と同じように縄文時代より生活に使われていました。伊勢神宮の神札は「神宮大麻」と呼ばれています。大相撲の横綱の綱に用いられる麻です。また、神社の御幣には麻が使われるなど特別な儀式などで使われてきました。
(真菰)
真菰は出雲國風土記、古事記、日本書紀、万葉集、各国の風土記などにも登場します。稲作が大陸から伝わる以前より水辺には自生していたようです。出雲國(島根県東部)の産物として「出雲筵(むしろ)」が奈良朝廷の神事に献上されてきたことなどから「出雲國まこも」はブランド品として扱われていたようです。



しめ縄の「左綯い」・「右綯い」
しめ縄には「右綯い」と「左綯い」があります。(しめ縄は「なう」といいます。)
一般的には、日用品の縄は右綯い、神事に用いるしめ縄は左綯いとされています。もともと日本では「左側=聖域、右側=俗域」とする考え方があります。神事では左足から動きが始ります。

神、宿る草「真菰」
出雲大社では、毎年6月1日に
「凉殿祭(すずみどのまつり)」別名「真菰神事」が執り行われます。これは大国主大神が、
夏服に衣替えして「出雲の森」で暑さを避けられていたという故事に因んだ神事です。
参道に置かれた真菰の上を国造が大御幣と
共に参進祈念する神事で国造(神様)が踏まれた
真菰を頂くと無病息災、田畑に撒くと五穀豊穣との信仰があり、氏子は競ってもらい受け
まずは神棚に祀ります。また、ご本殿と瑞垣内摂社のしめ縄は真菰で出来ています。
記録をさかのぼること元治元年(1864年)から
毎年4月に出雲大社本殿注連縄講社
(出雲市斐川町の17軒の農家)の皆さんによって奉納されています。
(ご本殿内は一般には開放されていない為、
普段は参拝できません。)
出雲國と真菰は深い縁があるようです。
その他にも、お釈迦様が真菰で編んだむしろ
(寝床)に病人を寝かせて治療されたという
仏話があり、これが日本に伝わり、
お盆に真菰で編んだ「盆ござ」や「盆舟」を
奉げるようになったと云われております。
